コロナ下の無名ジャーナリスト
横浜港を出たダイヤモンド・プリンセス号の乗客が新型コロナウイルスに感染している
ことがわかって、日本にもコロナが上陸したと、パニック状態に陥ったのは、2020年
1月から2月のことである。
同年春には、あらゆる活動が自粛を余儀なくされた。
そんな2年以上前の事態が、いまだ続いているのは、どういうわけなのか。
100年前のスペイン風邪(スペイン・インフルエンザ)が、およそ3年続いたことを
考えれば、不思議なことではない。だが、問題は医療関係者が正しいと語っていた都市封
鎖もワクチンも「成功した」と強弁する中国のゼロコロナも、コロナ対策としては、とて
も成功しているとは言えないということだろう。
改めて、コロナ当初を思い返してみたい。
大半のジャーナリストは医療関係者、政府、行政担当者と足並みを合わせるように、コ
ロナの恐怖を煽り、声を揃えてソーシャル・ディスタンス、マスク着用義務、ワクチン接
種をと、アナウンスに余念がなかった。それはいまも、基本的に変わりがない。
コロナ下におけるジャーナリストの仕事とはどうあるべきか。
ジャーナリストとは何かについては、これまでも触れてきたが、要は誰かの代わりに、
その場所に行って、見て、聞いて、確かめてみて、そこでの事実を情報として伝えること
だ。
周りからの情報でわからないこと、怪しいことは自ら実験し体験してみるに限るという
のが、本来のジャーナリズムの在り方である。
コロナ下、その使命を大半のジャーナリストは忘れている。
メディアが恐れる“コロナ”の戦場に行く
2020年春、日本でも不要不急の用事は控えるようにという世の中の流れになって、
マスク着用のみならず、かつて聞いたことのあるコレラかペストなどの歴史書の中で見た
ような徹底した消毒がホテル内やコンビニなどでも行われていた。
無名ジャーナリストの場合も、有名ジャーナリストやアーティスト、芸人ほどではない
が、次々と予定がキャンセルされ「しばらく様子を見ましょう」という状態になった。
周りのジャーナリストは政府の呼びかけ、社会の要請に従って、早速家に閉じ籠もって
テレワーク、リモートで用を済ませていた。
だが、ジャーナリストはどんなに危険な戦場やゲリラ地区にも出かけていくように、街
から人が消え、店も閑古鳥が鳴いている中、国民を代表してコロナの戦場に出て行き、自
分の目で真実を見てくる必要がある。
無名ジャーナリストも、予定の大半はキャンセルになったが、当初の予定通り上京し、
南は九州の宮崎、福岡、四国の徳島、北は仙台までだが、東京・大阪・京都・名古屋等、
緊急事態宣言下の感染地帯をNOマスク、NOワクチンで見て回った。
理由は、真っ先に感染地帯を見て回り、できればいち早くコロナに感染して、感染体験
をレポートするためだ。
特に、日本でのコロナ患者を探していた大阪の「株式会社ウエルネス」の野村修之社長
から「誰かコロナにかかった人を知りませんか?」と言われており、周りに誰もいないた
め、率先してコロナに感染して、実験台になろうとの思いもあった。
野村社長がコロナ患者を探していたのは「ウエルネス@タイムス」第1号でも紹介して
いるように、メキシコ・プエブラ州の「マシャック代替医療専門学校」の付属病院で、ν
G7量子水(リバース水)を使って、約300名のコロナ患者の98%以上を快復させた
データが届いていたためだ。
日本でもその事実を広く知らせるため、無名ジャーナリストも少しはコロナの犠牲者を
減らすことができればと願って、関係各方面にメキシコの事実をデータとともに伝えて回
り、日本の画期的な技術として利用してもらえればと考えたのだが、みなさん自分が困っ
ているわけではないので、自分に何の得にもならない情報などには目も向けない。
結果、2年前のコピーのような騒動が、相変わらず医療界、国会周辺やテレビなどで演
じられている。
「酸素マスター講習会」への誘い
新型コロナ感染が話題になった2020年春、酸素補給水「WOX」などを商品展開。
コロナ対策としての酸素の重要性をアナウンスしている「メディサンエンス・エスポア株
式会社」の松本高明社長から「4月9日は『酸素マスター講習会』の日なので、ぜひお仲
間を誘って、参加してください」と言われていた。
そこで古くからの仲間であるフリージャーナリストと医療ジャーナリストに電話をする
ことにした。
コロナ禍にはECMOやパルスオキシメーターが使用されているように、酸素の補給が
不可欠なため、まずは知り合いの医療ジャーナリストに連絡した。
コロナに有効な酸素を手軽に補給できる方法を、医療界を含めて、世間に知らせること
ができたらと考えてのことだが、結局、当面の取材や講演など、すべてがキャンセルにな
って、じっと在宅状態のまま出かけないようにしているそうで、とても川崎まで出かける
つもりはないようであった。
その際、指摘されたのが「酸素水は効果がないと、アメリカで証明されています」とい
う、古い情報だった。
医療ジャーナリストが専門には強い反面、他の業界、分野からの情報には案外に疎いこ
とはよくある。だが「WOX」は、世界で初めて水に酸素を溶け込ませることに成功した
商品として、多くのアスリートたちに愛用されるようになっている。
2021年2月には、アメリカで物質特許(酸素包摂水和物および酸素溶解液の発明)
を取得している。同年3月には、中国での物質特許も取得している。
いまだ古い情報しか知らない医療の現場を相手にしなければいけないのだから、ベンチ
ャー企業は大変である。
反権力の看板を捨てるジャーナリスト
もう一人のジャーナリスト仲間は病院好きのため、インフルエンザワクチンを2度も打
っている。にもかかわらず、2度ともインフルエンザにかかって、医者から「かかりやす
い体質ですね」と呆れられたという高齢者である。
本人のコロナ対策とともに、酸素の情報を仕入れれば、少しは仕事のネタになるのでは
ないかと誘ったつもりである。
だが、案の定というべきか。「命が怖いので、なるべく外に出ないようにしている」と
感染爆発の東京を横断するなど、もっての外といった勢いで断られた。
以上、折角の好意も単なるありがた迷惑でしかなかったというわけだ。
一事が万事、この調子だか、1人は元学生運動の闘士崩れ、もう1人は学生運動こそ参
加してはいないが、反権力、反大企業等を日ごろ、標榜してきたジャーナリストである。
コロナの前では、普段の反体制はどこへやらである。
2021年11月には、コロナ禍の東京を訪ね歩いた連載をまとめた『東京ルポルター
ジュ』(石戸諭著/毎日新聞出版)が出版されている。正体不明のウイルスに対する恐怖
と、コロナと五輪に翻弄される東京の姿を伝えている。
貴重な記録ではあっても、コロナ対応策を伝えてきたNOマスク・NOワクチンの無名
ジャーナリストとは、基本的な姿勢が異なる。
実験してわかる意外な事実
無名ジャーナリストの仕事は、多くの大企業や諸団体、政治家などを敵に回すことが多
いことから、実は足元を救われないようにすることが仕事の基本である。
一緒に仕事をした先輩ジャーナリストから教えられたことも、そのことだ。
例えば、サントリーやパナソニック(当時は松下電器)、資生堂など、超人気企業の商
品をボロクソに叩いて、本にしていた平澤正夫氏などは、多くの翻訳本を出していること
からもわかるように、本来は大学教授にでもなったほうが相応しいような人物である。
その彼が真実を知ったがゆえに、正義感に駆られて、社会派ジャーナリストとして活躍
した。当時は経済成長下だったこともあり、企業側に余裕があったこともあって、ダメー
ジも限られていたが、その仕事が大きく評価されたのは、彼の社会人としての真っ当な生
き方があってのことである。
企業批判、体制批判をするからこそ、常に身辺をきれいに保つ必要もある。
同時に、自ら体験し実験することは、何かを対象にする場合の基本だが、多くのジャー
ナリストはとてもそんなことをしている余裕はないため、無名ジャーナリストの仕事が脚
光を浴びることになる。
実験の重要性とともに、その面白さを教えてくれたのは広告の裏側を知る、某事情通で
ある。
情報提供の際、表向きのイメージとは正反対の事実を突きつけられて、思わず「本当で
すか?」という無名ジャーナリストの問いに「実際に実験した」というのである。
当時、人気ナンバーワンのスコッチと日本の有名ウイスキーをグラスに入れて、そのま
ま乾燥させたところ、日本のものは明らかに変な臭いになったという。
現在では、ジャパニーズ・ウイスキーが世界で一番の人気になっているため、当時と事
情は異なると思うが、無名ジャーナリストが実験して興味深かったのが「香水」のレポー
トである。
外国製の「アラミス」のオーデコロンなど典型的だが、乾燥させてもまったくそのまま
の匂いであった。多くの日本製も、乾燥させても基本的な匂いは残っている。意外だった
のが、当時発売された、もっとも高価な男性用オーデコロンが、乾燥すると匂いが飛んで
しまったことだ。
「コーラでコロナ陽性」という実験結果
そうした実験の延長線上に、現在のコロナの戦場をNOマスク、NOワクチンで行く体
験レポートもある。
だが、それは単なる無名ジャーナリストの虚勢ではない。たとえ、コロナに感染しても
治るというコロナ対応策を持っているからだ。
しかも、もともと長年のベジタリアンであることから、取材等で訪れた医師をはじめ治
療師から「健康体だ」と保証され「免疫力はある」と言われていた。この30年以上、健
康保険を使用せず、インフルエンザなどとは無縁である。
結果的に、オミクロン株により、2月の新聞などには「重症化の波に危機感」「高齢者
に感染急拡大」と報じられている中、この2年半、ついにコロナに感染しないまま過ぎて
いる。
ドイツのマックス・フォン・ペッテンコーファー(衛生学者)は、19世紀末、コレラ
の病因に関して、コレラ菌を発見したロベルト・コッホとの論争で、自説を証明するため
コレラ菌を飲んだことで知られる。
実験の結果、下痢はしたものの、コレラにはかからなかったことを自ら証明した。コレ
ラに限らず、あらゆる病気は免疫力(抵抗力)があり、健康であれば、基本的に恐れる必
要はないということだ。
コロナに関する実験では、無名ジャーナリストの仕事ではないが、もっとも興味深いの
は動画付きでネットなどで紹介されている「コカコーラでコロナ陽性!」というものだろ
う。
オーストラリアの国会で、ある議員がコカコーラを使った抗体検査で陽性になったとの
デモンストレーションを行っている。
ちなみにパパイヤ、オレンジジュース、水道水、エンジンオイルなども同様の結果だっ
たそうで、他にもイタリアではキウイがPCR検査で陽性になったという情報もある。
何とも象徴的な事実だが、それも実験したからこそ、明らかになる事実である。
共同通信記者のコロナ体験ルポ
コロナに関するジャーナリストによるレポートは、基本的に医療従事者からの取材、病
院や街角、あるいは海外からの報告などで、自分で実験したとか体験ルポなどは目につか
ない。
そんな中、2022年になって共同通信の女性記者(33)の「コロナ感染体験ルポ」
が掲載された。「後遺症に苦しみ休職」というものだ。
「2021年1月16日、記者は新型コロナウイルス感染症の陽性と判明した。症状は軽
いままで、2月には職場復帰した。ただ、復帰当日に倦怠感に悩まされた。徹夜明けのよ
うな疲労感と、低熱なのに高熱時のようなほてり。立っているだけでつらく、職場のソフ
ァに頻繁に倒れ込む」という状態。「しばらく休むと消えるため、そのうち治ると思って
いた」というものだが、その後も治らない。
4月下旬、倦怠感が急激に強くなり、再感染を疑っても陰性。「上腕などに強い痛みも
感じる。痛くて座っていられない」といった何とも恐ろしい状況に陥ったという。
コロナの後遺症に詳しいクリニックによると「悪化して筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候
群(ME/CFS)に移行し、寝たきりになるケースもある」ため、同クリニックの診察
を受け「そのままでは寝たきりになる。絶対安静」と言われて休職したという。
同クリニックを訪れた1832人のうち736人(2021年12月18日時点)が休
職したという。
後編は「復職後も続く綱渡り」「つらい治療で改善に光」という見出しで「慢性上咽頭
炎」の治療が役に立ったと紹介している。「昨年8月下旬には日常生活上の問題はなくな
っていたため、仕事を復帰を視野に数時間の取材に2日携わった。直後から再び体調が悪
化」。自己嫌悪に陥り、再び安静を心がけ、11月下旬にようやく復帰した。
「職場の理解を得て、テレワークを始めると、初日から倦怠感がぶり返した。以前と違っ
て休めば回復するが、急激に悪化する不安を抱えたまま、綱渡りの日々が続く」「以前の
自分を取り戻せる日は、いつか来るのだろうか」と、悲惨な日々を語っている。
掲載されている写真では、大げさに言えば死にそうな感じである。
無視される「コロナは治る」データ
ルポを読めば、同情もしたくもなるが「ウエルネス@タイムス」では、ずっと共同通信
記者をはじめ、多くの専門医やメディアが語っている現実とは異なる情報を具体的に伝え
ている。
読んでも「なるほど」と、その通りにする読者ばかりではないだろうが、そもそも「ウ
エルネス@タイムス」を始めたのは、コロナ騒動当初からコロナの恐怖を煽り、感染自体
を問題にする関係各方面、テレビ等のメディアに呆れ果てたためだ。
世の中にはちがう現実もあることを、メキシコのデータとともに「コロナは治る」「コ
ロナは怖くない」という情報をデータとともに提供したのだが、ことごとく無視されたた
めである。その後「コロちゃんからの帰還」のタイトルで、YouTube映像を紹介し
ているのも、メキシコのケースの延長線上の情報である。
「ウエルネス@タイムス」の姿勢、報道内容は、基本的に当時と変わりはない。
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