「ウエルネス」情報 アマゾンで改めて脚光を浴びる抗菌剤AAB668
668種の菌に有効な抗菌剤
新型コロナウイルスが猛威をふるう中、いまではどこへ行ってもアルコール消毒、あるいは次亜塩素酸水による消毒が当たり前になっています。
その結果、気をつけていないと、肌が敏感な人は手が荒れてボロボロになっているケースもあります。
何かアルコールに代わる抗菌・消毒剤はないのかという需要を受けて、アマゾンなどで人気になっている抗菌剤が株式会社TSC(鈴木進社長)のAAB668です。
もともと建築資材の開発を行い、30代にして大きな成功を手にした鈴木進社長は、一時は8社ほどの会社を経営していました。
そんな鈴木社長が、心機一転。「今後は建築関係ではなく、人に喜ばれるものを本格的に手がけたい」と研究一筋の生活を続け、20に及ぶ発明を行いました。
その代表例が水を入れるだけで発電するアクモホールディングス(鈴木進社長)のマグネシウム電池「アクモ電池」ですが、マグネシウム電池以前に開発に成功。商品化していたのが、イオン交換技術を用いた抗菌剤「AAB668」です。
自然界には、もともと約40万種を超える菌が生息していると言われます。そのうち、特にわれわれの生活環境で発見され、実際に被害を与える菌は、世界微生物災害防止機関により「阻害すべき一般建築物から検出される57種類のカビ、細菌」が確認されています。
AAB668は、これらの微生物による被害を少なくし「環境をクリーンに保ち、微生物を発育させない制菌環境を作る」ため、特に院内感染(医療施設内で起きる)や日和見感染(免疫機能の低下により、健康時には問題にならないような病原体に感染する)の防止を目的に開発されたものです。
商品名のAAB668は板橋中央臨床検査研究所衛生部による殺菌効果試験での「668種の真菌・細菌・藻類に対して有効である」という結果を得て、命名されています。
もともとは株式会社TSCが、建築用のカビを抑えるためにつくった資材です。その製造過程では下部に牛乳状に白く凝固した層と、上の透明な液体とに分離するのですが、それまで捨てていた上澄み液を調べてみたところ、抗菌効果があるとわかって、本格的に研究開発したものです。
従来の抗菌剤が基本的に、毒で菌を殺すシステムであるのとは異なり「菌を無酸素状態に陥らせて死滅させる」というまったく新しい発想で開発されています。
そのため、抗菌・制菌対象素材の物性変化や還元色素変化などを引き起こさない。熱・紫外線・アルカリ・有機溶剤中で分解せず、空気中でも殆ど溶出しないため、抗菌・制菌効果が長期間持続。毒性がなく、人や環境に優しい商品となっています。
人間に無害で、668の菌に有効なことが証明されたことから、主な業務用の使用用途として、病院などで根強い需要がある他、クリーニング、食品取扱現場、幼稚園やケアセンター、ホテルなど公共施設、温泉施設、建設・塗装等、精密機械等クリーンルームなどで、使用されています。
もっとも、通販で人気だとはいえ、除菌・抗菌に関する世の中の主流は、いまだ次亜塩素酸やアルコール消毒なのが、残念なところです。
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