フロリダそして、キーウエスト・ヘミングウエー フォトギャラリー番外編
「アメリカ駐在員」報告 根岸秀忠(立教大学1974年卒)
2023年11月 コロナ感染症のため久しぶりに、立教セントポールズ会館で開催さ
れた「立教大学マーケティング研究会」の同窓会に出席しました。

誘われれば、基本的に出かけていくだけのことですが、何事も行ってみればわかること
も少なくありません。また、行かなければわからないこともあります。
宴たけなわの中で、数年後輩の元ソニーの根岸秀忠氏が「フロリダそしてキーウェスト
・ヘミングウェイ」に関する発表をしていました。
フロリダ駐在の時代を振り返ったものですが、貴重な体験と個人情報が展開されていま
す。
「米国本土最南端の島『キーウエスト』は、私が2年半余り住んでいたマイアミから4時
間(260キロ)ぐらいUS−国道1号線をドライブしたところにあります。
キューバまで90マイル、A・ヘミングウェイが愛した町です。彼は、32歳から41
歳までの役8年間過ごし『誰がために鐘は鳴る』、『キリマンジャロの雪』などの作品を
残しました」
という根岸氏の説明などに接していると、独身時代、あるいは妻と一緒に友人のラスベ
ガスでの結婚式に参列。妻の親戚の市長に会ったり、グランドキャニオンなどをドライブ
した日々のことが蘇ってきます。
アメリカには大学のゼミの同期の人間が、一人はサンフランシスコに移住、もう一人は
ニューヨークに駐在員として暮らしていたこともあり、何度か訪ねていったことがありま
す。彼らを通して、アメリカの知られざる一面を知ることになったことは、ジャーナリス
トとしての貴重な経験です。
サンフランシスコ郊外に住んだ同期は、日本レストランの走り「ベニハナ」に勤めてい
ましたが、家族で移住したこともあり、日本人では珍しい生活保護を受けていました。最
終的には現地の商工会議所のトップになりましたが、彼の家に泊まった際は、夕食後、近
くの大学で無料の学習講座があるというので出かけたり、意外なアメリカの一面に接する
ことができました。
ニューヨーク駐在の同期には、ブロードウェーミュージカル「ウエストサイドストーリ
ー」の席を予約してもらったり、ジャズクラブでカーメン・マックレーの歌を聞いたり、
9・11同時多発テロの標的となった、今はなきツインタワービルの屋上の展望台に案内
してもらったり、何かとお世話になったものです。
根岸氏のキーウエスト報告は、かつてのアメリカ体験を思い出させてくれました。
そうした人生の無駄ともいえるできごとすべてが、後に生きているようにも思います。
世界の富裕層が暮らすマイアミですが、近年、よく話題になるのは、異常気象を象徴す
るハリケーンによる被害です。
そんなマイアミで何が起きているのか。
根岸氏は2021年6月に起きたサーフサイドに立つ12階建てマンション(1981
年建造)の崩壊事故で、150人以上が亡くなるという惨事を紹介しています。
一部崩壊したのは、修繕費用の問題から、長年、建物のメンテナンスが滞り、建て替え
なども不可能だったためのようです。
「古い建物が新しい建物に置き換えられ、大幅に値上げされるジェントリフィケーション
(都市の富裕化現象)の可能性は、非常に現実的だ。恐らく、ミリオネアやビリオネラに
ならないと、それを買う余裕はないという意味だ」と、レポートにあります。
ジェントリフィケーションとは耳慣れない言葉ですが、格差が広がるアメリカで進行中
の現象です。日本も無関心ではいられない現象です。
レポートの「おまけ」には、マイアミに行った際にお薦めのゴルフ場、寿司店、かにレ
ストランが紹介されています。
掲載写真について
根岸氏が住んだコリンズ通りのマンションは、マイアミビーチそばにあります。部屋で
の様子など、貴重な個人情報です。個人情報保護法下の現在、“となりの芝生”をのぞき見
るようなものです。
アメリカでは、昔から東海岸に限らず、西海岸でも、普通にプール付きの家が少なくあ
りません。その昔、アメリカの流行りが、5年10年後には日本にやって来るといわれた
中で、大型家電、セクハラ、幼児誘拐などは、一部上陸していますが、プール付き住宅は
いまだ実現半ばです。
マイアミから7マイルブリッジでつながっているフロリダ最南端の町キーウエストは、
個人的にも行ってみたかった場所です。
現地には、旧邸宅「ヘミングウェイ・ハウス(博物館)」が建っていて、6本の爪があ
るヘミングウェイ・キャットに会うこともできるようです。
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