日本にもあった「黄金比率=白銀比」と特許公開の薦め
※「特許・黄金ゴルフ理論」第1期終了のお知らせ
突然ですが、ゆうぼう塾長による本連載「特許・黄金ゴルフ理論」(第1期)は、今回で終了します。第2期が、いつどのような形で再開するかは、いまのところ未定ですが、以下、最後に本連載をまとめてきたライターG氏による「特許・黄金ゴルフ理論」をめぐるレポートを掲載して「第2期」への参考にしたいと思います。
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健康スポーツとしてのゴルフ
「週に1~2回、8000歩以上歩けば、早期死亡のリスクを大幅に低下できる」との日米共同研究結果を『週刊ゴルフダイジェスト』(2024年4月25日号)が紹介しています。
京都大学と米カリフォルニア大学ロサンゼルス校の研究チームが、米国の3101人を対象に2005年~2006年の歩数データを分析。「1日8000歩以上歩く習慣が週に1~2回あるグループの10年間の死亡率は、週に0回のグループと比べて14・9%低かった」との研究論文が、米国医師会のオープンアクセスジャーナル『JAMA Network Open』に掲載されたということです。
週3回以上歩くグループの死亡率は、さらに低下したということで、研究チームは「特に歩数が重要で、1週間のうち何日8000歩以上歩くかが、全死因と血管死のリスク低下と関連している」と指摘しています。
まさに、ゴルフこそがリスク低減に役立つ健康スポーツだという証明のようです。
画期的な特許の持つ宿命
「特許・黄金ゴルフ理論」の元となった黄金律(比率)は1・6180339・・と永遠に続きます。これまで紹介してきたように、古代エジプトのピラミッドをはじめパルテノン宮殿、ミロのビーナスなどの他、アンモナイトの渦巻きなど自然界を支配する法則として知られています。
その宇宙・自然法則を、ゴルフ等スポーツにも応用できるモノとして理論構成。その効果を証明する実績とともに、上達効果を促す器具等を考案することによって、黄金ゴルフ理論の「特許」が成立したわけです。
ゴルフに限りませんが、その特許が画期的であればあるほど、実は既得権益層との間に軋轢を生むとの宿命がついて回ります。そのため、特許にこだわれば、力のある周囲の権力・業界の反発を招いて、折角の特許は無視される運命に陥りがちです。
ゴルフ業界は、自社の商品が売れれば、別に特許があろうがなかろうが、関係ありません。「ゴルフがうまくなる」と言って、次から次へと新商品が登場してきて、メジャー大会で優勝したトッププロが、予選落ちするような業界です。
どんぐりの背比べのような商品でも、目先が変われば何でもありです。
そんな業界では、特許は単なる「宝の持ち腐れ」か、自分たちの当面の売れ筋(しょっちゅう変わる)を否定する余計な材料とされるだけのことです。
多くの画期的なベンチャーが、特許にこだわった結果、ついに成功しないまま、特許切れを迎えて「こんなはずじゃなかった!」と、残念な結末を迎えています。
特許は基本的に自分一人の権利です。周りを排除することによって、独占的な利益を確保できます。別の言い方をすれば、個人的な「欲」の価値を保証するものであり、極めて欧米的な価値観に基づいています。
第二次世界大戦後、日本が経済復興を遂げる過程で特徴的だったのは「護送船団方式」と呼ばれる政策を取ってきたことです。一番遅い船舶に合わせて、みんなで力を合わせて頑張ろうという「和」、ないしは互助会的な考え方です。
「赤信号みんなで渡れば恐くない」という日本人の横並び主義の原点とも言える行動様式として問題視もされ、忖度、人目を気にする、同調圧力などのマイナスイメージとともに語られることが多いとはいえ、万事控えめが日本の伝統文化・風習の特徴であり、日本人のDNAであることは、3・11をはじめ様々な場面で見られることです。
そこでは、本来、特許はみんなで共有するものとなります。特許権者としての名誉は確保されてはいても、特許は国の財産として、共有すべきだとの考え方です。
欧米とは異なる極めて日本的な思考方法です。
特許にこだわる人たちに共通するのは、個の権利にこだわることです。当たり前のようですが、もっとも称賛すべき特許の在り方は、無条件に公開することです。
「自分で抱えていて日の目を見ないよりは、信用できるパートナー、大手企業等に譲ったほうが世の中のためだ」ということです。
ゴルフに関しても、似たようなもので、公益財団法人「日本ゴルフ協会」に同行して行った際にも、対応した専務理事に「ゆうぼう塾長には『特許・黄金ゴルフ理論は日本の財産なので、プロゴルフ協会に特許を譲ったら』と薦めている」と伝えています。
それが、普及の近道であり、またそうするだけの価値があることを理解させたいと考え
てのことです。
「白銀比」って知ってますか?
特許の考え方が、もともとの日本人の考え方に合わないのと同様、実は西洋に多く見られる「黄金律」に対して、日本には「白銀比」という“黄金比率”が存在しています。
その比率が1・41421356…(ひとよひとよにひとみごろ)という平方根(ルート2)です。日本人に好まれる比率として、飛鳥時代の寺院に取り入れられている他、近年では多くのキャラクターに使われているといることから、注目されています。
古くは大阪の四天王寺、奈良の法隆寺(創建当時)、奈良・興福寺の阿修羅像の他、国民的漫画「ドラえもん」をはじめ「アンパンマン」「ハローキティ」などのキャラクターには白銀比がほぼ当てはまると言います。
何とも意外な真実に驚きますが、日本の漫画・アニメはディズニーなどと違った印象があるのも、そのためです。日本のアニメ・キャラクターの多くが「かわいい」印象があるのに対して、外国アニメは大人びた印象があります。
「白銀比」について特集した『新潟日報』(2024年3月24日)によると、白銀比の大きな特徴の一つは「円」との親和性です。
円は完全な図形の一つとして、円の中には正方形をはじめ、多くの図形がピッタリと納まります。しかも、黄金比率の長方形とはちがって、白銀比の長方形は円とピッタリ重なり合います。
まさに、日本人に好まれる「白銀比」は「和を以て貴しなす」という聖徳太子の「和」を象徴するもののよう見えてきます。同時に、特許のあるべき姿を、白銀比が示している
ようにも思えくるから不思議です。
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