日本一(?)元気な86歳 イラストレーター田村セツコさんと行く
絶対得するビーガン「罪無き麻婆豆腐」六本木店!! ウエルネス情報
ノーベル平和賞と文学賞
ビーガン&ベジタリアン関連のニュースは、毎日のように流されています。
そんな中、注目すべきニュースが、今年の「ノーベル賞」です。
2024年10月、今年のノーベル平和賞に被団協(日本原子力被害者団体協議会)が選ばれて、テレビでは知らせを聞いた被団協の箕牧智之理事長と女子高生3人が涙で(箕牧理事長だけ)喜びを語る映像が流れていました。
ヒバクシャは、スシやマンガなどと同様、海外でも通用する世界共通語だそうです。
そして、ノーベル文学賞に韓国の女流作家ハン・ガン(韓江)さんが選ばれました。
今回の受賞は、軍が民主化運動を弾圧した光州事件を扱った「少年が来る」や軍が南部済州島で島民を虐殺した4・3事件を題材とした「別れを告げない」などが評価されてのことです。
韓国現代史に刻まれた悲劇をテーマにしてきた彼女ですが、詩人としてデビュー後、作家に転じてからの代表作は、2016年に英ブッカー賞を受賞した「菜食主義者」です。
ある日突然、一切の肉食を絶った女性の姿を描いた「菜食主義者」とは対照的なニュースが、10月28日「感染症・予防接種ナビ」提供の「感染症ニュース」です。
高タンパク質低カロリーで人気の鶏肉・ササミなどを「低温調理」したサラダチキン食べて、カンピロバクターに感染、食中毒になったケースが紹介されていました。
詳しい原因は特定できていないということですが「鶏肉を水で洗うリスク」(病原菌が飛び散る)などは、以前から注意を喚起されていました。
その昔には、狂牛病もありました。豚熱(豚コレラ)などが、定期的に話題に上る背景には、畜産の現場や食肉処理場などの、国際的なアニマルウエルフエア(動物福祉)の観点からの問題点とともに、エシカル消費(倫理的消費)に関する時代の潮流もあります。
「いつまで肉を食っているんだ」という動物たちの声が聞こえてきそうです。
過去最多の飲食業界の倒産
2024年10月8日、ネットニュースをチェックすると、帝国データバンクによれば「飲食店の倒産が過去最多ペースで発生している」とのことです。
「2024年1月~9月の倒産件数は650件となり、前年同期比で16・5%増加」ということで、このままのペースだと、過去最多の2020年(780件)を上回って、870件前後となるとの見通しを発表しています。
確かに、ラーメン店や焼き肉・ステーキ店の倒産が急増と、最近はよく目にしていましたが、そんな話題がモーニングショーでも取り上げられたときのことです。
「焼き肉店の倒産が増えている」とのニュースで、その日のコメンテーターの廣津留すみれさん(バイオリニスト)が司会者から感想を求められて、困惑の表情を示しながら「お肉は食べないんで。生涯、焼き肉屋に行ったことがない」との「個人情報」が、ヤフーニュースになっていました。
肉を食べないだけでニュースになるのも、平和同様、ビーガンが時代の趨勢だということです。
インバウンド全盛の時代に、日本でもベジタリアンレストランやビーガンカフェが話題になっています。ベジタリアンバーガー、ラーメン、餃子など、あらゆるベジタリアンレシピが提供され、人気になっている中で、ニュースになっていないのが、ビーガン麻婆豆腐です。
そんな飲食業界に、この10月1日に六本木に移転オープンしたのが、ビーガン「罪無き麻婆豆腐」店です。
なぜ、移転なのかは、もともと今年6月、亀戸駅そばの元焼きとり屋の店舗でオープンしたと思ったら、突然の閉店!
8月30日、「突然ではありますが、『罪無き麻婆豆腐』はテナント事情の為、閉店致します。楽しみにしていた方々、足を運んで頂いた方々、申し訳ありません。短い間でしたが、有り難うございました! 明日から営業致しません」
「エーッ!?」と思っていたら「徒歩2分の場所に移転し、新たに間借りで営業開始致しました」とのことです。
閉店の告知とともに、どこか店、探してますとか呟いていたら、わずか2日の閉店で、徒歩2分の場所に移転という早業です。
しかし、それは風雲急を告げるビーガン&ベジタリアン界隈の、新たな“伝説”の始まりでしかありません。
「何でもランキング」麻婆豆腐
なぜ、麻婆豆腐なのかは、ラーメン、餃子、肉まん、担々麺など、中華関係の人気は分かれますが、ビーガン麻婆豆腐は、たまたまとはいえかつてないまさかのメニューだったからです。
通常の麻婆豆腐はレトルト食品の定番になっていて、各メーカーから様々なタイプのものが出ています。
8月3日、「日経新聞」の土曜版「日経プラス1」の「何でもランキング」には「暑さ吹き飛ぶ麻婆豆腐」とのタイトルで、お取り寄せできる麻婆豆腐(冷凍食品)が特集されていました。
1位は、大阪府箕面市の「薬膳麻婆豆腐」(フローゼン・ラボ/2980円)、2位は横浜中華街の「特選麻婆豆腐」(萬珍樓/1200円)、3位は東京・台東区の「おうちで東天紅」(東天紅/1620円)、以下10位の東京・港区の「紀ノ国屋四川風麻婆豆腐」(紀ノ国屋/879円)まで、様々なタイプが紹介されていましたが、もちろんそこにはビーガン&ベジタリアン麻婆豆腐はありません。
六本木のビーガン「罪無き麻婆豆腐」は、そのベジタリアン版なのです。
イケメン2人組がつくるとのことで、一部で話題になっていた「罪無き麻婆豆腐」は、7月、亀戸店で食べた筆者の体験では、これまで特注でつくってくれたビーガン麻婆豆腐の美味しさとはレベルがちがいました。
しかも、ちょっとオーバーなようですが、通常の肉を使った麻婆豆腐にはない「エッ、何これ!」という想像を超えた美味しさに、驚かされたものです。
早速、台湾のベジタリアン餃子ファンでもある年上のガールフレンド・田村セツコさん(イラストレーター)にも教えて上げようと思いながら、後日、京都に行く用事があった際、お昼時に、移転先の「いぐち式」店を覗いたところ、5つしか席がないこともあり、満席でした。
確かに、SNSには、食べて「まずい」というコメントはありません。☆5つが基本ですが、☆4・5の-0・5は、たぶん店のお粗末さに対する減点です。
「グルテンフリービール」
かつてタモリが「宣伝部長」をしていた伝説のジャズスポット新宿「J」で行われていた田村セツコさんの誕生日に、筆者の代わりに誕生プレゼントを届けてもらったのが「罪無き麻婆豆腐」店主の早川諒さんです。
プロフィール欄には、勤務先「やってみたいことやってみる協会」とあります。
赤塚不二夫のバカボンのパパを尊敬しているようで、出身校「バカ田大学」、東京都練馬区出身です。
「ビーガンの家庭に育って、肉食と菜食の両方の人たちの事情とか気持ちを知っているのが強み」と話していました。
亀戸の店を訪ねるつもりでいた彼女に「10月1日から六本木に移転オープンです」と伝えると「あらま。目マグるCちゃんですね(絵文字)」との返信があって、結局、10月11日、11時過ぎ、田村セツコさんと手伝い役の小泉さんと「罪無き麻婆豆腐」に行ってきました。一足先に大阪から「ウエルネス」の野村修之社長が来ていました。
ビーガン麻婆豆腐に餃子を食べて、とりあえずみなさん大満足のようでした。
たぶん、日本で一番忙しい86歳の一人・セツコさんは「器が素敵!」「店がきれい」「あらま、美味し~い!」と、わかりやすいコメントを連発していました。
「義理で来てくれたのに、美味しいと言ってくれた」と、店主も喜んでいました。
いつもはアフター5にアルコール解禁の彼女ですが、カウンターには「グルテンフリービール」という聞き慣れない、見たこともないビールの卓上POPがありました。
ビールは店主が自分の好きなビールを集めて提供しているもので「グルテンフリービール」も、その一つ。ビーガンにはピッタリです。
「飲みますか?」と、野村社長に言われれば、断れません。
ちょっと気になるものがあればチャレンジするのが、セツコさんの若さの秘訣です。
筆者も一口、「ホーッ!」。麦でできているビールなのに、麦タンパクはナシ。一つ、話のネタが増えた気分です。
開店は10時02分(とうふ)
ガラケー愛用の田村セツコさんは「スマホ持ってくれば良かったかしら」と話していました。自分でやるわけではないのですが、スタッフの手を借りて、知らないうちにフォロワー数がかなりの数になっているからです。
お手伝い役の小泉さんが「スマホで写真を撮って、SNSに上げれば、みんな六本木に殺到する」というわけです。ホントか?
12時前に一人客が来て、その後、4~5のビジネスマンらしきグループなどがやって来て、満席になったところで失礼してきました。
ここ六本木店の開店時間は午前10時02分。とうふ(10+2)の語呂合わせからで16時30分までの営業。夜は「とき」というクラブになります。
店主の相棒(宮崎翔太さん)が店のオーナーの知り合いということで、昼間空いている時間に利用しています。たまに、クラブが休みになる日曜日は夜も営業するなど、かなり不定期なようです。
午前10時に客など来るのかという気もしますが、そこは不夜城の六本木です。朝、仕事を終えた人たちが、やってくるということです。
店は地下鉄六本木駅(5番出口)を出て、溜池方面に2分ほど歩いた先にあります。
移転前のやきとり屋、ラーメン店の居抜きの店とは、だいぶイメージは異なり、世界に通用するビーガンの店の雰囲気です。
トリップアドバイザー
ビギナーズラックは、この手の店にもあるのかどうか。
何かと、好評のようで、1週間目には「フランチャイズ契約したいて人もいらして、こりゃ、整えないとだなあ。わからなすぎる! 助けてほしい!笑」とのうれしい悲鳴も伝わってきています。
さすがビーガンの店で、デンマーク語で「おいしい」は「ナメナメ」ということで、日本滞在中、3回も来てくれた2人連れもいたそうです。その他、スウェーデン、ドイツなど日本旅行中の外国人が、ネットで調べてやって来るそうです。
「トリップアドバイザー」にも掲載されている効果でしょうか。
「おめでとうございます! 評価5の口コミを初めて獲得されました。高評価の口コミをFacebookやXにシェアして、世界中の見込み客に向けてアピールできます」とのお知らせが来たということです。
六本木という土地柄もあり、10年以上前に舞台で共演した俳優の伊藤佑輝さんが、突然訪れて、店主を驚かせていました。
おまけに、SNSで「とっても美味しいのに、お腹にも優しい食べ心地。早川君も元気そうで良かったです」と、あたたかなコメントを寄せています。
それにしても、わずか半年足らずで3度の移転です。それも、美味しさゆえ、なくなるのは惜しいという人たちがいるためのようです。
六本木にとりあえず落ちつくようですが、今後、どうなっていくのか、イケメンの店主と相棒の2人は、8月末「大人の学芸会」第6回公演(喜劇舞台)「ななななななななな~魅せられて、夏~」をやっています。
どちらが、あるいは何が本業なのかわかりませんが、楽しくイキイキとしていることだけは確かなようです。
次回は、ビーガン「チーズカレー麻婆豆腐」を食べに行こう!
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