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安倍元首相の死で語られないこと 「霊性と現代社会2022」 一般財団法人「梨本宮記念財団」梨本隆夫代表理事の無念は続く

更新日:2022年8月4日


 安倍元首相の死で語られないこと 「霊性と現代社会2022」
一般財団法人「梨本宮記念財団」梨本隆夫代表理事の無念は続く



 先祖供養と神前・信仰の真実

 白昼堂々、市民の目の前で銃撃された安倍晋三元首相の死は、様々なことを考えさせら

れます。海外での反響も大きく、それぞれが各々の立場から多くの論評、見解等を展開し

ています。

 そうした中、語られることがないのが、安倍元首相が続けてきた靖国神社参拝と、深く

関わってきた北朝鮮拉致問題に関する真相です。

 それは、なぜ安倍元首相は不慮の死を遂げたのか。平和な日本とはいえ、なぜSP(警

備)は機能しなかったのか。撃たれたとはいえ、なぜ命を取り留めなかったのか。なぜ、

父・安倍晋太郎がすい臓ガンで亡くなった、同じ67歳の若さで亡くなったのか。そうし

た多くの疑問に対する答えでもあります。

「ウエルネス@タイムス」では、これまで「先祖供養は未来への投資」とのメッセージを

続けてきました。

 靖国神社をはじめ神に深く関わる者にとって、あらゆることに偶然はないということ。

それが神前・信仰の真実です。

 そこでの不都合・不具合には、すべて理由・原因があります。そして、往々にして訪れ

る死は、神に関わる者にとって「お役御免」という厳しくもわかりやすい結果となって現

れます。




 羅針盤なき21世紀

 2022年7月2日、一般財団法人「梨本宮記念財団」梨本隆夫代表理事に誘われて、

国立オリンピック記念青少年総合センターで開催されたイベント「霊性と現代社会202

2(コロナを越えて〜その先に見えるもの)」に行ってきました。

 主催した「現代ウエルネス研究会」代表の濁川孝志・立教大学名誉教授は、冒頭、次の

ように述べています。

「最近のコロナ、ロシア・ウクライナ戦争、世界中で多発している自然災害、気候変動、

そして来るべきAI(人工知能)やロボットの社会。そういう一つ一つの問題は、それぞ

れ独立した問題のように見えますけど、実は根っこのところでは同じものでつながってい

るのではないか。そうした現代社会を考えるとき、キーワードになるのが霊性という言葉

ではないかと思います」

 多くの問題を抱えた世界は、いまロシアと中国、アメリカを中心とした西側諸国がそれ

ぞれの主張・権益を掲げて、まるでかつての大航海時代のような様相を呈しています。

「我々は未来をどのように見通せばいいのか、何を目標に、どのような価値観で、何を基

準に、この羅針盤なき21世紀を生きていけばいいのか」

 答えはあるようでないとも言えますが、確実に言えることは、同イベントの場には感じ

られる霊性が、世の中あるいは世界には欠如しているという嘆かわしい現実です。その意

味では道は遠いとはいえ、世界でもっとも必要とされるメッセージでもあるわけです。



 日本的霊性と現代社会

 普通に使われる霊性という言葉ですが「霊性」は古い辞書には出てきません。

「霊」を辞書で引くと、例えば1.はかり知ることができない不可思議な働きがある。神

々しく尊い。2.肉体に宿って肉体を支配する働きをもつもの。肉体を離れた人間の精神

的本体。魂。3.万物の精気。4.さいわい、恩恵。5.すぐれてよいとなっています。

『日本的霊性』(岩波文庫)を書いた仏教学者・鈴木大拙は、日本的霊性を真の日本人の

宗教意識としてクローズアップしています。

 霊について、キリスト教世界では『聖書』にあるように霊を肉と常に対比し分けて捉え

ています。例えば「創世記」には「わたしの霊は人の中に永久にとどまるべきではない。

人は肉にすぎないのだから」とあり、神によって人の一生は120年になったと記されて

います。

 霊と肉がついに交わることがない西洋に対して、日本では霊性の意義を精神(心)また

は物(物質)に対峙させた考え方の中では精神と物質、その二つが対立する限り、矛盾・

闘争・相克・相殺などが免れないとして、以下のように述べています。

「なにか二つのものを包んで、二つのものがひっきょうずるに二つでなくて一つであり、

また一つであってそのまま二つであるということを見るものがなくてはならぬ。これが霊

性である。今までの二元的世界が、相克し相殺しないで、互譲し交歓し相即相入するよう

になるのは、人間霊性の覚醒にまつよりほかはないのである」

 社会の分断、差別、戦争など、あらゆる対立から来る問題は、まさに霊性の覚醒・向上

なくして解決はないということです。

 霊性と現代社会をテーマにしたイベントで、登壇者が「世界平和への思い」を公然と語

り、そのためには「日本が中心にならなければならない」と主張するのも、霊性の覚醒・

向上が不可欠だからです。

 イベントは第一部が、それぞれスピリチュアルな世界では有名人である元・国連職員の

萩原孝一氏、育生会横浜病院の長堀優院長、池川クリニックの池川明院長、スペシャルゲ

スト矢作直樹・東京大学名誉教授の講演、第二部がシンポジウム、そして第三部が和太鼓

セラピー「響沁浴」を展開している和太鼓千代組の千代園剛代表のパフォーマンスと盛り

沢山です。

 イベントの詳細に関しては、後日、改めてレポートしたいと考えています。



 持続可能性を左右する先祖供養

 現代社会の諸問題を考えたとき、霊性の欠如はあらゆる局面に及んでいます。霊性の欠

如はそのまま今日では先祖供養の不足と結びついています。

「先祖供養とは何か?」の答えは、文字通り先祖を大事にすることですが、それがなぜ、

「未来への投資」になるのかは、先祖供養が係累に限らないためです。

 それは先祖の先には係累以外の国を支えてきた先人たちがいて、自分たちが生かされて

いるということです。

 その意味では、先祖とは日本の国ということになります。日本の先には、我々が自然の

恵みを得ている自然環境、地球があります。そのありがたさに目を向ければ、先祖は地球

になります。

 さらに、われわれ人類は太古・隕石が運んできた生命のかけらが、今日につながってい

るという意味では「宇宙の子孫」です。究極の先祖供養は宇宙を大事にするということの

中にあります。

 しかし、先祖供養が足りない結果、地球は言うに及ばず、その宇宙もデブリ(ゴミ)が

問題になっているように、世界のあらゆる分野、局面で持続可能性が問題になり、SDG

s(持続可能な開発目標)が語られているという悲しい現実があります。

 まさに、持続可能性を左右する先祖供養なのです。



 安倍元首相の死と鎮霊社参拝

 毀誉褒貶は世の中のリーダーにつきものですが、トランプ前大統領、ロシアのプーチン

大統領をはじめ、世界の政治の舞台で、安倍元首相ほどの存在感を示した日本の政治家は

おりません。

 その死には、多くの疑問と矛盾があります。

 警備のミス、アンチ安倍によるテロ、避けられたはずの事態を検証して、どれだけ真相

を突き止めようとしても、答えはあるようで見つかりません。

 なぜなら、指摘自体はその通りですが、常に無視されるのが多くの死と密接に関連する

神つまりは奇跡が語られることがないからです。

「ウエルネス@タイムス」では、これまで第8号で「先祖供養は未来への投資!」として

天皇家・宮内庁・厚生労働省に代わって、日本の戦後処理を執り行ってきた「梨本宮記念

財団」の活動を紹介。第10号では、自国の戦死者だけではなく、世界のあらゆる戦争の

犠牲になった人たちを祀った靖国神社「鎮霊社」と北朝鮮軍人・軍属の遺骨が祀られた目

黒佑天寺への参拝を続ける梨本代表理事の真実と無念の思いを紹介してきました。

 35年間、毎月15日に靖国神社参拝を続け毎月23日に染井霊園の白川伯王家墓前で

の祭典を行ってきた代表理事が、安倍元首相の死に際して思うことも、常に神事を第一に

しない中途半端な一面、要は先祖供養が足りないということです。

「中途半端」という面に関して、彼が問わず語りに明かす内容は、いまさらながら重い響

きに満ちています。

 どこが中途半端だったのでしょうか。

 安倍元首相が英霊をはじめ戦争の犠牲者への哀悼と鎮魂を願って、靖国参拝を続けてき

たことは、誰も疑う余地はありません。

 小泉純一郎元首相の時代から「鎮霊社」への参拝こそ、世界平和の入口であることを伝

えてきた梨本代表理事にとって、2014年12月、安倍元首相が歴代首相として初めて

鎮霊社を参拝したことは、大きな希望でした。

 しかし、参拝後の大晦日、放火騒ぎが起きてから、鎮霊社の門前にはカギがかけられ、

いまでは靖国神社境内図から、その存在が消されるまでになっています。



 死中での天佑神助の働き

 残念なことは、安倍元首相の鎮霊社への参拝が一回だけで、その後、行くことがなかっ

たことです。当時、日本の首相として初めて鎮霊社を参拝したことを強調していた彼が、

なぜその後、参拝することがなかったのでしょうか。

 トラブルに懲りて、その後は近隣諸国、アンチ安倍、左翼等の反対勢力を無駄に刺激し

たくないと考えての行動だとしても、だからこそ鎮霊社の存在意義を彼らに知らしめる必

要があったはずです。

 赤心と信念を持って、靖国神社の本来の価値は鎮霊社にあると、何度でも説明してこそ

必ずや天佑神助を得られるというものです。

 2022年4月、日本キリスト教協議会が岸田文雄首相及び閣僚に、春季例大祭への参

拝・真榊奉納をしないようにとの文書を公表したことは、前回、紹介した通りです。

 しかし、政治問題化する前、靖国神社の原点にもどるなら、1936年(昭和11年)

5月、ローマ教皇庁(バチカン)が日本のカトリック教会宛に送った「訓令」で、神社へ

の参拝は「愛国心と忠誠心の表現である」として、靖国神社参拝を特別に問題にはしてお

りません。この事実は、戦後1951年(昭和26年)11月の「訓令」でも、再度、確

認されています。

 宗教の原点を考えれば、ごく当たり前の対応です。

 拉致問題では小泉純一郎元首相の北朝鮮訪問に同行。その後も深く関わってきた安倍元

首相に、北朝鮮の軍人・軍属の遺骨が祀られている目黒佑天寺に参拝するように伝えてき

たのも、梨本代表理事です。

 母・安倍洋子氏を目黒佑天寺に誘って参拝した他、大正天皇御生母の墓に案内したのも

代表理事の仕事です。その後、昭恵夫人も参拝に訪れています。

 我が子あるいは夫に代わって彼女たちが参拝しているにもかかわらず、結局、安倍元首

相自身が足を運ぶことはありませんでした。

 拉致問題を真に解決するには、霊的なことを疎かにしていて、解決するはずがないとい

うのが、代表理事の確信です。

 北朝鮮軍人・軍属の遺骨返還は、拉致問題を解決する上で、重要な切り札です。なぜ、

安倍元首相が見て見ぬふりをしてきたのでしょうか。

 人事より、先ずは神事が基本です。やることが中途半端とされるゆえんです。



 恩讐を超えて宿敵を助ける

 日本は、戦後、先祖供養も宗教教育も特に行わない結果、その間隙を縫うように新興宗

教が力を発揮し、旧・統一教会が先祖供養を肩代わりしてきたという一面もあります。

 自分が鎮霊社に参拝した結果、起きた放火騒ぎであれば、自ら鎮霊社を再興するぐらい

の覚悟があれば良かったのではないかというのが、梨本代表理事の思いです。

 それが元首相としての責任の取り方でもあります。何事によらず、神の計らいはわかり

やすいものです。中途半端ではその通りの結果が待っています。

 期待されたリーダーでしたが、結局のところ、最期に神を味方にできず、奇跡を見るこ

とのないまま、自らの役目を終えたということです。

 梨本代表理事が残念な思いを吐露するのも、その昔、立命館大学のボクシング部の後輩

がヤクザと喧嘩になって、相手を叩きのめしたことがあったためです。当時、現役のボク

サーだった代表理事は、その仲裁に入っただけですが、相手は山口組です。

 日本刀を持ってやってきたヤクザから返り討ちにあい、死に直面しています。そのとき

に切られた右腿は、いまも神経が通っていないということです。

 担ぎ込まれた病院の医師も、一目見て助からないと診断。出血多量で死んでいるはずの

彼は、3日3晩、生と死の狭間をさまよい、気がついたときには病院のベッドの上だった

ということです。

 まさに死の淵から生還してきたわけですが、そのときの後遺症のため、ボクシング生活

を断念したそうです。

 しかし、山口組との縁はそれで終わりませんでした。3代目・田岡一雄組長の長男は、

親の跡目を継がず、カタギの仕事についていたのですが、その長男から相談が持ちかけら

れたのです。

「悪霊に付きまとわれて眠れない」という内容です。

 きっかけは恋女房が悪霊に悩まされて、自殺したことでした。彼女の死後、今度は17

名の霊が夜毎現れて、眠ることができないとの悩みです。先代に関わる多くの人物が、様

々な事情で恨みを飲んで亡くなっていたからです。

 浮かばれない者たちの霊を払い清め、鎮めるために、ノイローゼ状態の長男が最後にす

がったのが、梨本代表理事でした。

 彼にとって、山口組は自分を死の淵にまで追いやったいわば究極の宿敵です。カタギだ

とはいえ、3代目の長男を助ける義理などありません。

 しかし、その彼が長男を苦しめる悪霊の徐霊鎮魂そして浄化のため、尽力したことによ

って、ようやく長男は救われたのです。

 そのとき梨本代表理事の決断の決め手となったのが「恩讐を超えて」ということです。

 和を伝統的に重んじる日本で、対立を避けて恨みつらみを払う知恵としたのが「喧嘩両

成敗」という原則です。報復の連鎖を断って平和を手に入れるためには、あらゆる対立・

恩讐を超えるしかありません。相手を許せば、実はこちらの恨みや怒りなどの思いや感情

から解放されます。それが霊性を高めることにもつながるのです。

 長男を助けたことによって、彼はその後、後進の指導そしてボクシングのプロモーター

として活躍することになります。しがらみだらけの興行の世界で、それができたのも、山

口組からの恩返しがあってのことでした。


 使命のあるうちは生かされる

 梨本代表理事が死の淵に直面する事態は、最近でもありました。

 前回の「先祖供養は未来への投資」で紹介していますが、コロナワクチンの3回目接種

により、何度も死にかけています。その度に死から生の世界へ引き戻されたと言います。

 80歳を過ぎれば、人間いつ死んでもおかしくはありません。事実、多くの死も見てき

ています。そんな彼が死の淵から生還してきて改めて思うことは、まだやるべきことがあ

るからこそ生かされたという神の計らいです。

 梨本代表理事同様、敵が多く、加計・森友問題、桜を見る会など、何度も政治生命を断

たれる危機に遭遇しながら、生き伸びてきた安倍元首相が、なぜ呆気ない死を迎えたので

しょうか。

 神は多くの奇跡をわれわれに示していますが、安倍元首相の呆気ない死は、警備等の問

題を含めて死ぬ必要のない死という、いわばマイナスの奇跡を示しているようにも思えま

す。



 「みたままつり」の中の靖国参拝

 7月15日、今回の記事を書くに当たって、安倍元首相を悼むため、小雨が降る中、梨

本宮記念財団一行とともに靖国神社に参拝に行ってきました。

 7月は東京のお盆のため、靖国神社でも、13日から「みたままつり」が始まっている

中での参拝です。

 いつもは直会の後、目黒佑天寺に向かうのですが、当日はお盆のため、お寺では十分な

対応ができないということで、散会。梨本代表理事は御子息と二人、目黒佑天寺に行って

卒塔婆だけ立ててきたということです。

 自分の都合ではなく、何事も神事優先です。

「ウエルネス@タイムス」記者は、現在は門にカギがかけられ、地図からも抹消されたま

まの鎮霊社を外からお参りしてきました。

「先祖供養」が足りない現在、人生は不思議な巡り合わせに満ちています。

 メディア等で伝えられる犯人の生い立ち、家族並びに人生の悲惨さは、先祖供養の不足

の結末としか言いようがありません。

 辞任濃厚とされる中村格・検察庁長官との関係など、原因があって結果が伴うとわかり

ます。

 神道界も似たようなもので、全国の神社を束ねる神社本庁自体が、二手に分かれて裁判

をやっています。

 どこもかしこも霊性が地に堕ち、先祖供養のかけらもないという現状が透けてきます。

 古くは伊藤博文首相がハルピン駅構内で韓国の安重根に銃撃されている他、アメリカの

ジョン・F・ケネディ大統領が、ダラス市内をパレード中に銃撃されています。

 首相や大統領の暗殺となれば、いつの時代も謎が多いものです。

 安倍元首相の暗殺が、単純なものではない可能性を含めて、やがて真相が明らかになる

日があるかもしれません。

 しかし、それでもなお、なぜ暗殺という形での死を迎えなければならなかったのか。彼

の死そのものにまつわる「なぜ」さえも、すべて神がわれわれに気づくように示している

というのが「ウエルネス@タイムス」からのメッセージです。



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